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オアシス内容の要約

町私の教員生活もそろそろ十数年になろうとしているが、今年卒業する学生も、またかつての学生たちもみな、「先生は一度も不機嫌なときがなかったですね」と言ってくれる。 私もまた彼らに、「君たち大学生に授業しているときが一番楽しい」と、はっきり言葉にしている。
大学生は小学生のように教室内をうろちょろしない。 どんなに厳しい課題を出しても、一応やろうと努力する。
私が与えるミッションを彼らが喜ぶので、お互いにその空間を緊張感のある充実した時間として過ごせるのだ。 私は心からそういう時間を喜びだと思っている。

生徒たちは感じ取り、積極的になる。 楽しく仕事をするだけで、参加する人々の関わり方まで変わってくる。
歌うように、ほがらかなご機嫌さで、Kは教えるという仕事に臨んでいた。 特筆すべきは、彼には労働という観点がまったくなかったことだ。
勉強することと仕事することとは同じ地平にあり、彼の中ではすべてが祝祭となって一体化していた。 の中にはこんな描写がある。
『G』(S)家へは帰らずJが町を三曲である大きな活版処にはいってすぐ入口の計算台に居ただぶだぶの白いシャツを着た人におじぎをしてJは靴をぬいで上りますと、突き当りの大きな扉をあけました。 中にはまだ昼なのに電燈がついてたくさんの輪転器がばたりばたりとまわり、きれで頭をしばったりラムプシェードをかけたりした人たちが、何か歌うように読んだり数えたりしながらたくさん働いて居りました。
昔の印刷所は活版といって、活字を一宇ひろって、原稿通りに組んで印刷をしていた。 たいへん細かく神経を使う長時間労働だった。
このシーンでは、みな歌うように仕事をしている。 陰欝な空気とは無縁だ。

まさにKが日々歌うように生徒と向かい合っていた、その爽快な仕事観から生まれ出た描写に違いない。 「勉強」という言葉も労働と一緒で嫌われているが、勉強ほど面白いことはないと思ってしまえば、至上の喜びに変わる。
Mの場合、親が質屋を経営していて、その経済的余裕のある中で生まれ出た思想ではあるが、その労働のあり方、働く姿というのをいつまでもその教え子たちは忘れないだろう。 この満ち足りた幸福感は、仕事に対するひとつのイメージとして私の中に深く刻まれている。
鳥は歌わずにはいられないから、歌い、他者に呼びかける。 働くことでエネルギーいうことはない。

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